青空彼方

□プロローグ
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完璧が嫌になった…


だからテニスも辞めた…







―――――


一年のときは中学のとき果たせなかった全国制覇をする!っと意気込んで毎日一生懸命ボールを追い掛けていた。

けど二年のときは暇な時間が過ぎていった。なぜかというと、俺が部活を辞めたから。もううんざりだった。周りは完璧な俺を見ていたわけで普通の高校生の俺は見ていなかった…。

そしてもうすぐ三年になる。今年も暇な時間が過ぎるんだろう…。



そんなことを考えながら、少し冷たい物が食べたいと思って家を出た。








――――

時刻は深夜0時。まぁ、高校生がこんな時間にコンビニなんかに居たら怒られるのは分かる。


でも…同じ高校生に怒られるのはおかしないか?





「何で高校生がこない時間にコンビニにおるんや!」

「いや…自分こそおるやん…」


身長はだいたい165cmくらいで派手な赤髪。そしておっきな目。高校生でもこんな童顔なかなかおらんで。



「とにかく早く帰り!」

「はいはい」




俺はこれ以上相手にするのが面倒だったからコンビニを出た。


いつもだったらすぐ忘れるのに俺はその男のことが気になってなかなか忘れられんかった…。







――――

四月、新学期が始まる。皆ドキドキしながら新しいクラスが印されている掲示板の前に集まっている。

俺は浮かない気分でクラス表を見ていた。


別に俺かてドキドキしとらんわけやないで。ただなんか乗り気になれんで。
俺がこんなふうになったんはテニス辞めてからやろな…。




「白石!」

ガバッ

「うわっ?!なんや…謙也か…」

「なんやってなんや!それより今年も俺ら同じクラスやで!」


謙也とは中三から同じクラスであったりする。これはもう腐れ縁になるんやろな。



「はぁ…今年も謙也のお守りせなあかんのか…」

「お守り?!なんで俺がお守りされなあかんねん!!」

「はは、冗談やて」


ま、謙也とおったら楽しいからええんやけどな。





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