Believe
□プロローグ
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また…
会えるかいな…
――――
ウチの名前は遠山鈴!今日から人間になるため遠山金太郎(♂)として四天宝寺に行きます!
と、意気込んで地上に出たのはえぇけど、ウチ…初めて地上に出たから…全然道が分からん!
まぁ、どうにかなるやろ!野性の感や!
-30分後-
「な…何とか着いた…」
あれから迷いに迷いまくって何とか四天宝寺中学に辿り着けた。
ウチが今日から通うこの学校には、何人かの人魚がおる。あ、おるって言っても3、4人やで!
四天宝寺は人魚が通える学校の一つで、三年間人間にばれずに卒業出来たら人間になることが出来る。
ウチは人間になる為に四天宝寺にやって来た。でも、本当の理由は…
「こら!なにしとんねん!始業式やのに遅刻する気か!」
「あ!光!」
コイツはウチの住んどった海におった幼なじみの財前光。ウチの一個上で光も男として通っとる。
「たく…、ほんまアホやわ」
「アホってなんやアホって!」
「そのままの意味や」
このとおり光はいっつもウチをけなしてくるんや。
でも、一番の理解者でもあるんやで。
「それより、今は人魚やないんやから水ん中に飛び込むんやないで」
そう、今は魔法?みたいな力で人の姿やけど水を被ってまうと人魚の姿に戻ってまう。
正直さっき学校内にあった噴水にむっちゃ飛び込みたかった。
「それと男なんやから"ウチ"とかもあかんで。それから…」
「あー!もー!分かったわ!そろそろ始業式やろ!?早よ行こや!」
「はぁ…。まぁええわ」
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