我の望みは

□4章
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昼間なのに濃霧の為か日の光は届かず、薄暗く感じる湖の畔に佇む神殿がある。
湖の周りには、うっそうと生い茂る密林。
異界の生物かと思わせる奇妙な植物たちが、神殿に来るものを拒むように生えている。


どこかの魔城のような神殿の側に、怪しい影が現れる。

静まり返った世界に突如響く甲高い声。

謎の声A『いいかげん探しだしてくださいよ!ここにあるのは間違いないんだからさぁ!このままじゃ、おれっちが叱られるぜ!』

その声に反応した一人が一歩前に出る。

謎の声B『お前に言われなくてもわかっておる。・・・・・・数日で探してくると伯爵に伝えてくれ』

睨みを利かせて静かに言い放つと、先程まで自分勝手な台詞を吐いていた影は急に態度を変えて機嫌をとるように愛想笑いをする。

謎の声A『ゲハハ・・・確かに神殿の中には手ごわいモンスターもいるし、多少時間がかかるのも仕方ないな!んじゃ、おれっちはここいらで退散するか!まぁ、がんばってくだせぇ!』

そう言い残すと、一瞬で霧の中へ消えていった。



謎の声B『軽く言うものだ・・・・・・。自分ではなにも出来ない道化の癖に・・・・・・。行くぞ、お前ら!』

薄暗い神殿に向かって三つの影が霧に溶けていく。

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