我の望みは
□2章
1ページ/38ページ
〜アーレイ城下町〜
スピリアの騒動から3日、ローエ村を旅立って7日目。
僕らはついに、首都アーレイ城下町に到着する。
城下町は厚い石造りの障壁が一面を取り囲み、外敵を防いでいる。
その姿はまるで超巨大な要塞に思えなくもない。
大きな木の門を潜ると、今までの僕には無かった世界が目の前に映し出される。
タツミ『ここが、・・・・・・アーレイ城下町』
周囲の喧騒が響き、行き交う人々の波を見つめる。
周りを見渡せば、どこもかしこも店と人。
タツミ『とりあえずミウ、鞄の中に入ってて』
ミウ『う、うん』
僕は田舎者丸出しの表情であちこちに目を奪われていたが、ミウも同じだったらしい。
ミウはいつもの定位置である鞄から首だけを出して、キョロキョロと周りを見渡している。
タツミ『とっ、とりあえず宿だな!』
暫らくはここ、アーレイ城下町を根城にするつもりなので、安そうな宿を探そうと思う。