我の望みは
□4章
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タツミ『なにが手に魔力を込めて・・・・・・ドオオオオンだ!酷いじゃないか!一言もミウの口から頭で想像するなんて聞いたことないよ・・・・・・そりゃ、魔法も使えないはずだ』
一気に不満を爆発させた僕に、ミウは吹けない口笛を吹く真似をして誤魔化そうとする。
タツミ『なんだその口笛。音が出てないぞ?・・・・・・わざとらしい』
ルル『おまえ・・・自分が魔法を使えないからって全部ミウのせいにするな』
草むらで両手を頭で組んで寝転んでいたルルは薄目を開けて僕を叱る。
タツミ『くっ・・・・・・でもなルル。小さい頃からミウに魔法を教わってたけど全然アカリの言うことと違うんだぞ?ミウは気合で魔法を使うようなことを散々言ってきたのに・・・・・・』
僕たちの言い争い・・・・・・僕の不満大会に終止符を打つべくアカリが話に割って入る。
アカリ『まぁ、いいじゃない♪これから覚えようよ・・・・・・ね?』
ここで駄々を捏ねても仕方ないのは僕もわかっている・・・・・・
実際ちゃんと魔法を習ったとしても使えないかもしれない、魔法は素質や体質による物も大きいと言う。
タツミ『わかった。アカリ・・・・・・続きを頼む』
僕の気持ちが切り替わったのがわかるとミウが僕の側に寄ってきた。
ミウ『タツミ・・・・・・ごめんね。ミウ、教えるの上手くないから・・・・・・』
僕はアカリに向けた視線をそのままに、ミウを黙って手の平に載せると懐においた。