□ バレンタインデー!
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「お前っ馬鹿!死ねっ、クソ変態っ!」
「涼、可愛い―っ、好き―」
「うっせっ馬鹿! 離せっ」
ぎゅーっと涼に抱き着く桜。
それが恥ずかしくて恥ずかしくてしょうがない涼は頭をふるふるふると振る
放課後の帰り道はいつもこんな感じ
「なんで嫌がるんだよ、俺のことすきじゃないの?」
後ろから抱きしめられてる涼は身動きが取れない
顔は真っ赤で目が潤む。
「すっ、すきなんじゃないのっ!」
「 うわっ、他人事かよっ」
その桜の言葉を聞いて涼はびくっとなりやってしまった..と後悔した
涼の悩み、それは素直にものを言えないこと。
いつも桜には曖昧なことだったり、思ってることと真逆を言ってしまう。
ほんとは桜が大好きでしょうがないのに桜の前だとそれが言えない
いつもの別れる場所につく
今日こそは桜に手を振ろう、そう思った。
「じゃな、涼! また明日!」
そういって桜が涼にキスを落とすと、涼は手を振ることなんか忘れていた