longDream2 †grudge resldece† 〜恨みの館〜

□第陸話 2チーム目、出発、そして・・
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入った部屋は男の子の部屋のようだった。



「あのさ〜・・・此処って本当に昔っから建ってるの〜・・?」



「噂だと・・・そうみたいだけど・・・。」




「でも噂でしょ?きっとまだ建ててそんな経ってないって感じでしょ。」





「そうかなぁ〜・・・・、ヴェ・・?これ、何だろー・・?」





イタリア・ヴェネチアーノ、フェリシアーノは机の上に置いてあった物を手にする。





「誰かの日記みたいやなぁ〜。」




「読んでみようぜっ!」





「Σ兄さんっ!勝手に人の日記を見るのはよくないぞ!」





「良いじゃんかルッツ〜!ちょっとだけだからよ〜?この俺様が見てやるっ!ケセセセセッ!」





「・・・・はぁ・・・俺は知らないからな・・・。」





「ケセセセセセッ!読むぜ〜っ!」







×年 △月1日 今日、俺達は引っ越して来た。新しい家に。すごく広い。
        明日は学校だ。新しい、学校。楽しみだ。







×年 △月2日 今日は学校があった。自己紹介はかなり緊張したけど、上手く出来たと思う。
        すぐに友達も出来たし楽しかった。妹に楽しかったか訊いてみた。
        楽しいと言ってはいたが、どこか様子がおかしかった気がした。
        きっと気のせいだ。




続きは何故か1週間後だった。





×年 △月9日 妹がおかしい。新しい学校の1日目からおかしい。
        でも、妹に直接訊いても何も無いと言われる。どうすれば・・・、






続きは5,6年経って書かれていた。






△年 ◎月4日 今日は妹が、いつもより元気だった気がする。何故だろう。
        でも良い事だ。明日もそうだと・・・・・





そこから先はもう何も書かれていなかった。




「ヴェ・・・・・なっ何か怖いよ・・・。」





フェリシアーノが少し震えながら言った。




「この日記書いてた人の妹は学校で毎日嫌なめに・・・・いじめにあっていたのかもね・・・。」





「Σヴェ?!なっ何で分かるの?!」





「何となくかなー・・・・。」





「いじめ・・・あるか・・・・。」




暫く皆黙り、それからその部屋を出た。





「ヴェー・・・何かもう・・・帰りたくなってきたよぉ・・・・・。」





「じゃぁ・・・・玄関の所に戻ろか・・・。」





「そうだな。フェリシアーノちゃんも帰りたがってる事だし。
それにフェリシアーノちゃんのお兄様も怖がってるしな、」






ギルベルトがちらりとロヴィーノを見ると、先程まで震えていたロヴィーノがビクッと肩を震わせて、




「おっ俺は、べっ別にこっこここ怖いなんて・・おっ思ってねぇよっ!こんちくしょうめ・・・、」




と言った。
けれどその言葉の勢いがどんどん小さくなっていた。
どこからどう見ても怖がっている。





「はいはい、よう頑張ったな、」




アントーニョがロヴィーノの頭を撫でようとするとロヴィーノが、




「こっ子供扱いすんじゃねぇよこのやろーっ!」



と言った。




その2人のやり取りを他の皆は横目で見ながら玄関の前まで移動した。






「でも・・・・・どうするんだ?1チーム目はまだ探索中だろうし・・・・。」





「おいてくか?」



ギルベルトが笑いながら言う。もちろん冗談のつもりだ。




「ヴェっ!?」





「でも、待ってても来そうにないよね、」






「それもそうあるな・・・、先に帰っておくあるか。」





「でもなんか・・勝手に帰ったらあかんやろ・・・?
だから・・1チーム目の奴らに伝えてから帰らへん?」





「どうやって伝えるんだよこのやろー。」





「紙にでも書いたらどうだ?」





「そうするあるか。」





「Σえっ、マジでアイツらおいて帰んのかよっ!?;」





「・・兄さんが言い出したんだろう。」





「そっそりゃそうだけどよ・・・、」






「よっし。紙は此処に置けば分かるかな。じゃ、帰ろっか。」





「皆には悪いけど〜・・・・、」






「帰ったらパスタとピッツァ食うぞこのやろーっ!」






「せやなっ!いっぱいトマト使おうなっ!」





フランス、フランシスがドアのノブに手をかけ、開けようとした。が・・・・・・






「・・・・・・・・ぇ。」





「どないしたんや〜?フランシス〜。」





「早く開けろよなぁ〜。」






「いや、それが・・・その・・・・。」





「遊んでないで早く開けるよろしっ!」





「遊んでないってば〜っ!!だから中華鍋しまって〜っ!;」




「じゃあ早く開けるよろし。」





「・・・・・・・開・・・・・い。」





「え?何て言うたん?」





「だから、開かないんだって!」






「は?んなわけねぇだろ。お前力無くなったのか?」





ギルベルトがドアを開けようとした。が、






「っ!?何だこれっ?!鍵とかの問題じゃなくねっ?!」





扉は固く閉ざされていた。




「誰がこんな事したんやろか・・・・。」





「もしかして1チーム目の奴ら?!」





「そんなわけないよ・・・!」





「でもお兄さん眉毛野郎とか眉毛野郎とか飯不味野郎とかやりそうな気がするんだけど。」





「全部アイツ(アーサー)じゃねぇかっ!」





「でっでも・・・・違うと思う・・・・。」





「じゃぁ一体誰がやったって言うの?」





「・・・・う〜ん・・・・、ゆっ・・・幽霊・・・さんとか・・・・?;」





「まっさかぁ〜。いるわけないじゃ〜ん。」





「まぁ、どっちにしても僕達は此処から出れないって訳だね。」





「アイヤー・・・・・。」






「ヴェーーーっ!!やっやだよーーー!ルっルートー!ルートー!怖いよーーっ!!!」





泣きながらフェリシアーノはルートヴィッヒに言う。




「このくらいの程度で泣いてどうする!・・・・・っはぁ・・・・;」





「っヴェっ・・・・だっだって・・・こっ怖っ・・・・・・・・・・・ヴ・・ヴェ・・・?」






フェリシアーノはある場所を見て固まった。







「ん・・・?どうした、フェリシアーノ。」






ルートヴィッヒは不思議に思ったのか、フェリシアーノにそう尋ねる。
と、その時。






「ヴェ・・・・・・・っ!!!でっ出たああああぁぁぁっ!!!!!!」





フェリシアーノはそう叫んでダッシュで何処かへ行ってしまった。





「Σあっ、おいっ!フェリシアーノぉぉぉおおっ!」




「まったく・・・・どうしたんだ・・・・・Σうわあああああああああっ!!!」




フランシスはフェリシアーノを呆れた目で見てからフェリシアーノが見ていた方向を見る。
そしてフェリシアーノと同じ様に叫んでダッシュで何処かへ行ってしまった。



「おいおい・・・・フランシスまでどうし・・・・・・・はっはははっ・・・おっ俺様疲れてんのか・・・・へっ変なもんが・・・」




ギルベルトはフランシス達が見ていた場所を見ると目を擦りながらそう言った。
ギルベルトが言い終わる前に、ロヴィーノが悲鳴に近い声で言った。




「うわああああっ!なっ何だコイツっ?!?!」






「なっなんや・・・っ?!」






「アっ・・・アイヤーっ!?!?」






「・・・・・・・・・わぁ・・・・。」






「こっ・・・・・・これは・・・・?!」






皆、あちこち別の場所へ逃げて行った。
さて、彼らが見たものは?
・・・・・それは彼らしか知らない。








第陸話 2チーム目、出発、そして・・  終  2011 4/13











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