shortDream3
□お父さん
1ページ/1ページ
「っう、え、」
堪え切れなかった涙が次から次へと流れ落ちていく。
時々嗚咽も零れている。
そんな私の頭を、優しく撫でてくれるのは工藤優作先生だった。
「楓君。君はもっと、周りに頼るべきだよ。何でも一人で抱え込みすぎている。」
「っで、も、皆に迷惑掛けたくないです、し、」
「迷惑なんて誰も思わないさ。‥もしよければいつでも私を頼るといい。君は私の娘同然だからね。」
先生は本当にいつも優しい。
だから、いつも甘えてしまうんだ。
「自立というものは確かに大切だが、少しずつで良いんだよ。そんなに焦る必要はないさ。」
そう言って私を抱きしめてくれた先生に、私は感謝してもしきれないな、と思った。
「ありがと、ございま、す‥!」
「いつでもおいで。私は君の父親なのだから。」
優しく微笑んだ先生が、本当に大好きだな、と私は思った。
やっぱり、私が一番尊敬していて、大好きなのは優作先生なんだな。なんて。
優しくて、あったかい。
お父さん
(くっそ!なんでいっつも父さんに良いトコとられんだよ‥!)
(そんな様子じゃまだまだ娘はやれないな、新一?)
.