shortDream

□でもあなたしか考えられない
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「えっ。」




「そういう事で!じゃね〜!*」




そう言って手を振って俺の前から去って行く楓。




「嘘だろ・・・・?」





「・・何よ、そんなに嫌だった?」




こちらを見てむす、としたのはアスナだ。





「いや、そういう・・わけじゃ・・、」





「じゃぁ何?」






「いや、急だったし・・・、」






「まぁ・・私も今日1日付き合ってほしい、なんて悪いとは思ってるわよ。」





微苦笑しながらそう言うアスナ。
そう、今日はアスナと1日付き合わないといけない。
どういう訳か楓は、



「あー、そっか。じゃぁ私今日1日どっか行ってるね。」



と言って俺の前から先程立ち去ってしまった。








「キリト君、じゃぁ早速だけどアイテム見に行かない?」






「あ・・・嗚呼・・、」






コク、と頷いた俺にアスナはじゃぁ行こ!と言えば歩き始めた。
俺はそれについて行った。





アイテムを見ているアスナの横でふと思う。




楓はああ言っていたがどこに行くつもりなんだろうか?
危険な目にあっていなければ良いが、と思ったがすぐに何かあればメッセージを飛ばしてくるだろうと思いその考えを振り払う。

それからエギルやクラインの元へ行っているのだろうか、と考え始めた時、





「・・・キリト君?」





と声を掛けてきた為、慌てて返事をする。




「っな、なんだ・・?」





「・・・・・なんでもない。」




何故か、どこか不機嫌なアスナにどうかしたのかと尋ねてみるが、別に、と言って答えようとしなかった。






「・・・キリト君。」




いくつかの店を回ったところでアスナが急に話し掛けてきた。





「なんだ?」






「キリト君、ずっと楓の事考えてたでしょ・・・?」





はぁ、と溜め息と同時にそんな事を言われ図星だった為ぼっと顔を赤らめる。






「なっ、ど、どうして・・?」






「・・・見てれば分かるわよ。」





そんなに顔に出ていたか、と思い今更ながら慌てる。





「っはぁー・・・もう・・良いわ、キリト君。今日はこれで解散しましょ?」





「っえ、もう?」






時刻はまだ昼にまで到達していない。
ぽかん、と相手を見ていると良いのよ、と言った。






今日半日、も経っていないが、少しの間で分かった。
アスナと一緒にアイテムを見に行ったりした。
普通だったらアイテムを真剣に見ていたりするんだろうけど。







でもあなたしか考えられない












(あれ?キリト?どうしたの?)





(い、いや・・その・・・アイツ、ちょっと用事が入ったらしくてさ。)





(ありゃ・・そうだったんだー、残念だったね、)






(残念・・・?それより楓、今までずっと家にいたのか・・・?)





(あー、うん、実はね。行く先考えてなくてさー。)





(そ、そっか。)







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