longDream *桜が咲く季節に*
□第8話 お花見
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ついについについに!この日がやって来た。
私はこの日が楽しみで楽しみで仕方が無かった。
朝起きて菊の手伝いをして、色々準備を整える。
準備が終わったらさぁ、出発!!
「おっはなみーーーーっ!!!***」
ひゃっほ〜っ!と思いっきりジャンプして桜の木の下に着地。
世界会議の人達はまだ少ししか集まっていなかった。
楓は皆を待っている間ずっとわくわくしていた。
そんな楓をくすくす笑いながら菊は見ていた。
桜は綺麗。
もちろん他の花も綺麗だけど…
桜の花の形とか‥、
花びらがはらりはらりと舞う感じ。
嗚呼、何て綺麗なんだろう…、
私は桜が大好きだ。
何度見ても飽きないんだもの。
「‥さて。皆さん、集まりましたね‥?」
「今日はお花見だぞっ!皆いっぱい楽しんで楓との思い出をつくろうじゃないかっ!」
さぁ、楽しいお花見の始まりだ。
「わっ!これ美味しいっ!」
「HAHAHAHA!どれもこれも美味しいものばかりじゃないかーっ☆」
「ん!美味しいっ!」
あちらこちらから笑顔でそんな言葉が。
「桜綺麗だなぁ…、」
「綺麗やんなぁ‥*」
と、桜に見惚れている人も。
もちろん楓もその中の一人だ。
皆が楽しそうにわいわいやっているのを見ての笑顔と、
桜の美しさに対しての笑顔。
良い、思い出になったな‥‥――――
そんな楽しい時間もすぐに過ぎてしまうもの。
「‥あら、もう夕方ですか‥。」
「Σあー、ほんとだー‥。早いもんだねぇ‥」
楽しかったね〜*という声があちらこちらから聞こえてくる。
「また、やりたいね…*」
薄笑を浮かべながら楓は言った。
「そうですね…*」
菊もまた、薄笑を浮かべながら答えた。
来年まで私はこの世界にいるかは分からないけれども。
出来れば、またこの世界で‥‥
出来れば、元の世界で‥‥
――――元の世界に戻りたい‥
――――戻りたくない…
――――分からない…
もし、戻らないといけないならば…
その時まで、今、この時、この瞬間を楽しもう。
―――――――――――――
はらり、はらりと桜の花びら
ひらりひらひら桜の花びら
止む事の無い桜の花びら
はらり…はらり…
咲いては散り、また咲いては散り…
花は枯れてまた咲くから美しい
はらり
はらり
ひらり
ひらり
手を前に出せばその花びらが手の上に
はらり はらはらり
上を向けばほら、綺麗な桃色
ひらり ひらひら ひらひらり…―――
はらりと桜が舞った時
次元を超えた彼女は何を思う
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