花屋の小さな怪物

□9輪
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『ついに来てしまった。』


名前は今、高杉率いる鬼兵隊の船に他の遊女達5人と乗り込もうとしている。


『(それよりこのブー達、すっげえムカつく奴らだなコンチキショー。さっきの態度は酷すぎる!名前ちゃんナイチャウゾ。まぁちょっとばかしありがたいけど。)』


名前はそんなことを考えながらバレない程度にこの5人を睨んでいた。


名前と5人が出会った時、名前が挨拶をすると

見たことない顔だしたいした顔じゃないのになんでここにいるんだとか、今日は高杉様なんだからお前はでしゃばるなとか、

そう!シンデレラの姉のような奴等ばっかりだったんのだ。



桂と銀時が裏から手を回してくれたとも言えず、顔のことなんか言い返せもしなかったので黙っていた名前だったが、でしゃばるなと言われてアリガトー!!と笑顔で言った。


『(三味線なんか引けないし、高杉から一番離れた席でも声は拾える。それにあんまり顔合わせなきゃ夜のお相手なんか選ばれるわけないしね!)』


このお姉様方が自分を空気と化してくれるだろうと思っていたのだ。




『(いざ、出陣!)』





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