短編2

□羊水から涙へ輸送する
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かっこよくて憧れであの人程強くて無敵な人はいないだろうと思った。
だってあの人は不死なんだもん。死ぬことはないんだもん。凄いんだもん。


背中を追いかけて隣に立ちたくて、でも同等になんかなれなくて。
近づいたと思ったらすぐ遠くにいて、手を伸ばしたら届きそうなのに届かなくて。

そんな暮れた距離感。

だからこそ、だからこそ私と飛段さんは生き急ぎながらも夏の夕と腹と眠りのように、密室の中でキスをするかのように、まどろんだ関係でいたのだろう。



なのにどうしてかなぁ。



「ねぇ飛段さん。あなたは誰そ殺めたのですか」


誰を血に染めたのだろう。
誰を地に沈めたのだろう。

きっとあなたのことだから沢山殺めたはずでしょう。そうでしょう。そうでしょう。ええ分かっていますとも。


「だから、早くおいでください」


また時が過ぎてしまいますけども、あなたはどこをほっつき歩いているのだろうか。

まさか浮気じゃあるまい。

殺してやろうか、とか言って。

笑ってみたり。





そんな妄想ばかりする私を早く叱ってくれよ、ねぇ。










A stellar light flickers on my head.
Even if there is how much star, you are not.

星の光が私の頭上で揺らめく

どれほどの星があったとしても

君は居ない


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