PARODYA
□執事達の連絡網
1ページ/1ページ
ノーブル『ゼンや、各国の王子達に来週の日曜、この城に集まるよう伝えてくれんかのう』
ゼン『かしこまりました』
≪ノーブル・ミッシェル城→フィリップ城≫
ゼン『もしもし、クロードさんですか。お久しぶりですね』
クロード『お久しぶりでございます。それで本日はどういったご用件でしょうか?』
ゼン『ええ、ノーブル様からのお言葉で各国の王子の皆様には来週の日曜日にノーブル・ミッシェル城においでくださいますようお伝えしたくご連絡差し上げたまででして』
クロード『そうでしたか。ならばその旨はしかとウィル様にお伝えしておきます』
ゼン『それからよろしければこの内容を連絡網で各国に回してくださいますか?』
クロード『ええ、構いませんが』
ゼン『連絡網ではフィリップからリバティでしたね。伝言と併せてリュークさんに“イケパラは堀北真希と、あの脇を固める俳優達だからこそ良かった”と、そうお伝えくださいますか』
クロード『わかりました。伝えておきましょう』
ゼン『では頼みましたよ』
≪フィリップ城→リバティ城≫
クロード『リュークさん、お忙しい所申し訳ありません』
リューク『いえ、大丈夫です。それよりどうかされましたか?』
クロード『はい、ゼンさんからの連絡網です。来週の日曜日、各国の王子の皆様はノーブル・ミッシェル城に集まるようにと』
リューク『わかりました。パーティーでしょうか?』
クロード『さぁ、それは何とも……ああ、それからゼンさんからリュークさんに伝言です。“イケパラは水島ヒロが良かった、でもそこはやはり原作派ですが”との事です』
(※ミス@)
リューク『そうですか……ゼンさんは原作派なんですね。私は今の前田敦子版も捨て難いんですけど……』
クロード『私におっしゃられてもそのドラマは見ておりませんからわかりません。ではアルベルトさんに宜しくお伝えください』
リューク『はい、責任を持ってお伝えします』
≪リバティ城→アルタリア城≫
アルベルト『ゼンさんからの連絡網ですか。それでどういった内容なんでしょうか』
リューク『はい、来週の日曜日にノーブル・ミッシェル城でイケパラパーティーがあるとかで』
(※ミスA)
アルベルト『イケパラパーティー……それは一体?』
リューク『さぁ、それが私にもわからないのですが……取り敢えずクロードさんがアルベルトさんによろしくお伝えくださいと』
アルベルト『そうですか、わかりました。では次に私はユウさんにお伝えすれば良いのでしたね』
リューク『はい。よろしくお願いします』
≪アルタリア城→オリエンス城≫
アルベルト『ユウさん、お久しぶりです。ノーブル様からの言伝をゼンさんからの連絡網で回ってきたのでお伝えしますね』
ユウ『はい、なんでしょうか?』
アルベルト『来週の日曜日、ノーブル・ミッシェル城でイケゼンパーティーがあるとの事です』
(※ミスB…混ざった)
ユウ『イケゼン……それはイケてるゼンさんの略という事でよろしいんでしょうか?』
アルベルト『はい、恐らくそうではないかと』
ユウ『わかりました。確かにそのままをグレン様にお伝え致します』
アルベルト『ああ、それから次にルイスさんに連絡網を回すついでに、先日は美味しいお菓子をありがとうございましたと伝えてください』
ユウ『ええ、お任せください』
≪オリエンス城→シャルル城≫
ルイス『ユウさんからお電話なんて珍しいですね。如何なさいましたか?』
ユウ『はい、各国の王子の皆様にノーブル様からの伝言を連絡網で回しにきました』
ルイス『ノーブル様からですか。どういった内容なのでしょう?』
ユウ『来週の日曜日、ノーブル・ミッシェル城で生クリームでの活けゼンパーティーがあると……』
(※ミスCはき違え過ぎ)
ルイス『あの、活けゼンとは……』
ユウ『さあ、文字通り活けるのではないかと思うのですが』
ルイス『生クリームでゼンさんをですか……?』
ユウ『ええ、恐らく』
ルイス『……わかりました。ではその旨を私からジャンさんに必ずお伝えしておきますので』
ユウ『よろしくお願いします』
≪シャルル城→ドレスヴァン城≫
ルイス『ジャンさん、お久しぶりです。お元気でしたか?』
ジャン『はい、ルイスさんも声の様子ではお変わりないようで安心いたしました。それにしても電話なんて急にどうしたんですか?』
ルイス『はい、ノーブル様からの伝言が連絡網で回ってきたものですから』
ジャン『ああ、連絡網。どういった内容なんでしょう』
ルイス『来週の日曜日にノーブル・ミッシェル城に集まるように、らしいです』
(※奇跡=優秀過ぎる)
ジャン『わかりました。来週の日曜ですね、ジョシュア様に伝えておきます』
エドワード『おや、ルイス。もしかして電話先はドレスヴァンかい?』
ルイス『エドワード様……はい、今はジョシュア様の執事であるジャンさんに言伝をと……』
エドワード『それは丁度いい、少し代わってくれるかな』
ルイス『?……はい』
エドワード『もしもし、いきなり邪魔してすまないね』
ジャン『これは…!エドワード様、お久しぶりにございます。ジャンです』
エドワード『ジャン、更に私からジョシュア王子への伝言も頼まれてくれるかな?』
ジャン『勿論でございます。どうぞ何なりと』
エドワード『先日ジョシュア王子に貸した堀北真希が演じる初代イケパラのDVDなんだが、どうやら今は前田敦子主演で放送されてるらしくてね。初回と2話を録画したから次のパーティーで渡すと伝えてくれるかい?』
ジャン『ジョシュア様が……イケパラ!(爆笑)』
エドワード『すまないね、頼んだよ』
ジャン『かしこまりました』
ジョシュア『ジャン、シャルルからの電話は一体何の電話だったんだ?』
ジャン『はい、来週の日曜日にノーブル・ミッシェル城でイケパラパーティーがあるみたいですよ』
(※結局)
ジョシュア『何?イケパラパーティーだと……?小栗旬は……生田斗真は来るのか?!』
ジャン『ぶはっ!ジョシュア様、まさかの堀北真希じゃなくてイケメンの方のファン……!(爆笑)』
そうして日曜日、間違った伝言を聞いた王子に執事、ゼンとの間で果てしなく会話がすれ違ったのは言うまでもない。
―――thanks!←
.