立海大付属中学校
□一筋の涙
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コンコン
「どうぞ」
『失礼します』
「やぁまた来たんだ」
『へへッ今お見舞いで桃もらったんだ♪一緒に食べよ?』
「うん。そうだね」
『じゃぁ皮むくねッ』
彼女は隣の病室の患者さん
俺と同じくらいに入院したらしい
一度彼女が間違えて俺の病室に入ってきた
その時、俺はテニスの雑誌を読んでいた
彼女はテニスがスキらしくて
いろいろしゃべってたらいつの間にか
仲良くなっていて毎日俺の病室に来るようになった
『切れたよー♪すっごくおいしそう♪♪』
「本当だね」
『おいしーッやっぱり桃最高ッッ』
「甘いねこの桃」
『あッねぇ!雑誌読んでもいい?』
「うん。いいよ」
『あーやっぱりテニスすごいなぁ〜こんなに小さな球を打ちあうんでしょー?幸村君もテニスしてるんでしょ?一回生で見てみたいなぁ〜…』
「見にきたら?俺、次の大会までにこの病気治してテニスするから」
『本当に!!?………でも私…』
「ん?」
『なッなんでもない!!幸村くん強いの?』
「まぁこれでも立海の部長だからね」
『すごーい!!!…見たかったな』
「??見にきたら?俺、勝つよ?」
『すっごい自信だね!じゃぁ早く病気治さなきゃね!!!』
ー…そして数カ月
俺は病気を治し退院し、
大会の日が決まった
俺は彼女に伝えるために
病院へ向かった
彼女の病室にはたくさんの医者と
大きな機会が並んでいてあわだたしい
どーしたんだ?
ピッピッピッピーーーーーー
この音が病室に響いた
俺は彼女の言葉を思い出した
【見たかったなー…】
……彼女はわかっていたんだ
俺の試合をみる前に自分が死ぬとー…
幸村の目から一筋の涙がこぼれた
END
あとがき
幸村は彼女に恋をしていました
自分の試合を見てもらいたかったんだと思います
おまけもみていただいたらー…