━━運命━━




とうとう来たこの日。

運命の日。

最後の区切りに書きます。



運命。

ぁの日ただ普通に同じクラスになれた事。


同じ班になって始めて貴方の笑顔を見た。

一緒に掃除をして、一緒に笑った。

林の中に2人きり。

ドキドキしたのは私だけ......?


始めて知った。

貴方の周りからの評価。

人気ありすぎて悲しかった。

もう、心のどこかでは諦めてた。


だから、友達を応援しちゃった........。



運命。


貴方を想ってから1年が過ぎた。

私はまだ貴方を想ってた。

貴方の笑顔が大好きだった。


初めて、貴方と遊んだ。

初めて一緒に電話して。

意外に盛り上がっちゃって。

.....でもすべて友達の応援。

でも。


心のどこかで割り切れない自分がいた。


何度も重ねた電話は。

いつしか2人だけの会話になっていったね。


運命。


貴方は私がどうしても追い越せない人だったね。

私が得意な事は貴方も得意で。

いつも私より1歩先を歩いて。

悔しがる私をみて、貴方はいつもの笑顔。

時々抜かす私を見て。

貴方は悔しそうな顔をしたりして。


貴方と競いたかったからずっとキープしてきた特技。

すべて貴方がいたからできた特技。

あなたの笑顔が見たかったから.........。


運命。


行事で同じ班になったね。

貴方は人が良くて。

気が着いたら班長をやらされてて。

困った顔をしてたの。

よく覚えてる。

あの時。

みんなが先に帰っちゃって。

2人だけで片付けをしたよね。

意外に沢山話せたあの日の事。

2人きりで話した事。

今も忘れてないよ。



運命。

とうとう近くなった。

卒業。

早くしたくて。

受験までしたけど。

貴方と離れる事に物凄く抵抗があった。


そんな時に私に転機が訪れた........。


卒業式台本製作委員。

2人して得意だったパソコン。

入力の早い人が代表に選ばれて。

私は泣きそうだった。

最後の式で使う台本を一緒に作れるなんて思いもしなかった。

2人だけじゃなかったから会話も続いて。


あの時の私は本当に幸せだった。


自分で実感できるくらい、幸せを噛み締めてた。


2人で授業を抜けたり。

放課後残ったり。

自然と毎日笑顔だった。

そして。

最後に使われた台本の裏表紙は。

2人の共同製作した物。

名前が並んで載っていて。

これ以上の幸せなんてもうない。

そう思った。



運命。


卒業してから1度だけ電話した。

いつもみたいにたわいのない話しから始まって。

遊びの誘い。

........友達の応援。

友達を利用したのは悪いと思ったけど。

最後の電話だと思ったから。

どうしても話したかったから。

......許してね???

結局あの日は貴方は来れなかったけど。

家まで行った時、恥ずかしくて顔が見れなかったけど。

近くに私がいられるだけで幸せを感じた。


あなたを想ってから2年が過ぎた。

運命。


卒業アルバムを取りに行く時。

友達と何気なく歩いていた時。

部活帰りのあなたに会った。

あなたの笑顔は変わり無く純な感じで。

私はもっともっと好きになった。

でも。

お互い似過ぎていて。

凄く恥ずかしがり屋で。

会話もできない状態になってた。

それでも貴方が好き。



運命。


今日の事。

本当は貴方を見にあの場所へ行きたかった。

でも貴方はもう。

別の世界にいるから。

入って行けそうになかったから。


諦めたの。


そしてこれを機会に。

この恋をも諦めようと思ったの。






運命。

凄く綺麗な言葉かもしれないけど。

奇跡を感じるような言葉かもしれないけど。


私には残酷な言葉にしか聞こえないよ。


貴方の声、笑顔、仕草。お気に入りのシャツ。

全部全部。

大好きだったよ。

告白もできない弱い私を許してください。



でも。

こうなった今。

振られる事に傷付く事を恐れる痛みより。

貴方に告白できない場所にいる事への痛みの方が強いよ。


もし私が自由になれるのなら。

貴方へこの想いを伝えたのにな.....。



いつの間にか遠くなった貴方。


多分。

これが私の初恋になるんだね。

あなたへの想いは幼い私には重すぎたよ。


きっと。

貴方の事は一生忘れない。

ずっとずっと。

他の人と結ばれたって。

ずっとずっと。

これだけは。

永遠に忘れないよ。




だからお願いです。



私の事も心の片隅に残しておいて下さい。




私の長い長い3年間の恋物語が幕を閉じた。

[TOPへ]
[カスタマイズ]




©フォレストページ