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□狂花 (完結編)
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恋をした。
全ては、その、僕の罪から始まる。
「狂花」完結編
この目には今もまだ、黒い空が映っている。
そこから、小さく儚い雪が絶えることなく舞い続ける。
僕が僕として、あの男を愛したのは、あの夜が最初で最期。
あの男が、僕を僕として見たのも、…恐らくあの夜が最初で最期。
在りはしない、場違いの春に、狂った花が綻び咲いただけ。
今は、もう、光はいらない。
いまは、もう、なにもいらない。
そうして、心を閉じたのが、最大の。
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