◇Wonderland dyed red

□Chapter‐9
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そこにあったのは
電飾が至るところで光り輝く
大きな遊園地だった。


「あれ?
アリスじゃん」


聞き覚えのある声に
アリスが振り向くと。

相変わらずド派手な
ボリスが立っていて。

ネコ耳の魔力に
顔がぽわんとなってしまう。

ボリスは
夢心地なアリスに歩み寄り
腰に手を回して胸元を指差す。


「薄くなっちゃったねコレ。
また付けなきゃ」


そう言って
ニヤリと笑うボリスに。


…はッ!

そういえば
猫たんのせいで
酷い目に合ったんだった!!


アリスが我に返って。

胸元に唇を寄せるボリスの
しっぽを思いきり掴んだ。


「に゙ゃッ!!」


しっぽは猫の弱点で
毛を逆立て
悲鳴を上げるボリス。


二度と同じ手喰らうか。


アリスが
勝ち誇ったように微笑んだ。

 
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