◇Wonderland dyed red

□Chapter‐7
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仕方ないので
ブラッドが用意した服を着て。

何時間帯ぶりかに
部屋の外へ出て
薔薇園に向かった。


もしかしたら
ビバルディが来てるかも。

出来れば
ペーターの様子を知りたい。


そう思ったのだが
そう上手くはいかなかった。

薔薇園は
静まりかえっていて。

薔薇だけが
ただ、揺れていた。


それならばと
双子たちのいる門へと向かう。

外に出れる期待は持てないが。

遠目にアリスを見つけた双子が
今日も素晴らしいハモりで
声を掛けて来る。


「「久しぶりだね、アリス」」

「久しぶり。
そこ、通ってもいい?」

「ボスが物凄い形相
『アリスを絶対外に出すな』
って言ってたから
ここは通せないよ」

「どんなイタズラして
ボスをあんなに怒らせたの?」


やっぱり…。

というか
あなたたちと一緒にするな。

むしろ
私がイタズラされた方だし。



案の定
ブラッドが
外出禁止令を出していて。

アリスは
がっくりと肩を落とした。

 
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