◇Wonderland dyed red

□Chapter‐1
3ページ/8ページ

 

「ちょ!?
あんた何やってんだよ!?」


アリスの突飛すぎる行動に
しばし固まっていたウサ男が声を上げた。


「あ、我慢出来なくて…つい。
ごめんねウサ男さん」

「ウサ男って何だよ!?
俺はエリオットだ!!」

「そぅそぅウサオットね。
ごめんねウサオット」

「ウサオットじゃねぇ!!」


そんなやりとりの中でも
アリスの手は
しっかりとウサ耳に。


とても楽しそう(主にアリスが)な光景を見て
ブラッドは面白くない。

アリスの腰に手を廻すと
無理矢理引き剥がして。

腕の中で抗議の視線を送るアリスに告げる。


「そんな事より
お茶会にしようじゃないか。

今日は君の誕生日だ」


誰に向けられた言葉かと思い
後ろを振り返る。

が、誰もいない。

どうやら
その根も葉もない言葉は
アリスに向けられている。


否定の言葉を口にする前に
横抱きのまま連れて来られた場所には
大きなテーブルに豪勢なお菓子やお茶が用意されていた。

 
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ