◇Wonderland dyed red

□Chapter‐16
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「君たち
楽しそうな事してるな〜」


唐突に
声が上から降って来た。


こ…この声は…!


アリスが見上げると
そこには、塀の上から
見下ろすエースがいて。


あー、やっぱり。


「おいおい!
アリス、泣いてるじゃないか!
苛めちゃダメだぞ君たち!」


双子たちを指差し
注意を促した。

その双子たちはと言えば
二人ともに顔色を変え
見つめあって。


「あいつ!
また来たよ兄弟!」

「また来たね!
今度は勝とう兄弟!」


また来た?

この前
二人も会ったのかな?


「二人とも
彼を知ってるの?」

「知ってるも何も!」

「馬鹿みたいに強いんだ!」


へー
さすがは騎士ってとこかな。

だからって、彼が
“嫌い”カテゴリから
外れる訳じゃないけど。


好きか嫌いかで言えば
ダントツで
嫌いな部類に入る彼の登場に。

アリスが
深い溜め息を吐いた。

 
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