◇Wonderland dyed red

□Chapter‐15
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「エリオットと
仲が、良いんだな」


唐突に発せられた言葉に
驚いたアリスが
ブラッドの顔を見た。

その顔は
怒りを帯びていて。


「二人だけのお出掛けは
楽しかったかな…?」


屋敷に戻った姿を
どこからか
見ていたのだろうか。

勘の鋭い彼は
エリオットとアリスの
微妙な雰囲気に
気付いたのかも知れない。

下手に否定するのも
ややこしくなりそうなので
アリスは
敢えて強気に返事を返す。


「そうだね。
エリオットは
一緒にいて楽しいよ。
意外に常識あるし
見直した」

「常識?
気に入らない相手は
すぐ撃ち殺すような奴が?」

「棘のある言い方だね…
自分の部下なのに。
今日だって
私に気を使って
ペーターを撃つの
我慢したんだよ」


思わぬ名前に
ブラッドの目付きが
さらに鋭くなった。

 
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