◇Wonderland dyed red

□Chapter‐13
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「間違えているな」


ビバルディが
キッパリ言い放った。

なかなか遊びに来ないアリスに
痺れを切らした彼女が
薔薇園を訪れて。

二人だけのお茶会を開いた。

姉弟で似ているのか
ビバルディも紅茶好きなようで
アリスの淹れた紅茶を
美味しそうに口にして。

そんな彼女には
言っておくべきかと
ブラッドが好きだと伝えた。

その返事が
冒頭の言葉だった。


「やっぱり、そう思う?」


やっぱり
答え間違えてるのかも。


アリスが
記憶の彼方に追いやったはずの
疑問を思い出す。


「ああ。間違えているよ。
おまえは
わらわを好きになるべき」


女王様
それも間違いでは?



ファーストキスの相手である彼女。

その言葉が
本気か冗談か計りかねる。

 
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