◇Wonderland dyed red
□Chapter‐10
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目覚めると
横にゴーランドが居て。
アリスの手を握ったまま
ベッドに顔を伏せて
眠ってしまっている。
お父さんみたい…。
私の、ではなく
理想的なお父さん。
…本人に言うのは
傷付きそうだからやめとこ。
アリスが
そんな風に考えていると。
気配を感じたのか
ゴーランドも目を覚ました。
「ああ…起きてたのか。
具合はどうだ?アリス」
「おはよう、ゴーランド。
おかげさまで
すっかり良くなったみたい」
「おはよう。
そりゃ良かった。
顔色も良くなったな」
ゴーランドが大きな手で
アリスの頬を包み。
くすぐったさと
気持ち良さで
アリスが微笑んだ。