◇Wonderland dyed red
□Chapter‐8
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ええ。
それはもう
酷い目に遭いましたとも。
てことで、私、家出します。
“ 絶 対 に
探さないで下さい。
アリス ”
シンプルながら
鬼気迫る書き置きを残し。
誰にも見つからないように
物陰に隠れながら移動する。
門は…
双子がいるから無理か。
こんな時ばっか
真面目に仕事しやがって。
双子たちにしたら
真面目に仕事しているのに
文句を言われるのは
心外だろうが。
普段、サボりがちなだけに
アリスの文句も
仕方ない事だった。
別の出口を探すか…。
踵を返し
塀に沿って歩くも。
出口らしきものは無く。
家出するという決意が
揺らぎそうになる。
ダメ！
ここで挫ける訳にいかない！
これ以上
魔王の言いなりになってたまるかｯ!!
魔王の悪行を思い出して
気合いを入れ直した。