◇Wonderland dyed red
□Chapter‐5
1ページ/13ページ
楽しい時間は
あっという間に過ぎるもので。
ビバルディとのお茶会で
かなり時間が経ってしまった。
この世界には
時計という物が無いので
正確にはわからないが。
寂しそうな顔のビバルディに
後ろ髪引かれながら
ハートの城を後にした。
ブラッドたち
心配してるだろうな…。
アリスは
自然と早足になって
帽子屋屋敷へと急ぐ。
その途中
急に時間帯が夜へと変わり。
アリスの歩いていた森は
真っ暗になってしまった。
闇は嫌いじゃないけど
少し慎重に歩こう。
この世界は
何が起きても不思議じゃない。
そう思った矢先。
ガサリと
草むらが音を立てる。