novel 4

□mescaline(R‐18)
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その手にギュッと力が入り、逃げ出してしまいたい思いに身体が強張る。
「…震えてる……。無理、しなくても…いいんだよ」
「でも…」
よく知る優しい声音に緊張の糸が切れてしまったかのように瞳から涙が零れる。
「やっぱり…誤解したみたいだね」
私の顎が掬い上げられ、頬を濡らす涙を長い指がそっと拭う。
震える唇に温もりが触れ、濡れた瞳に困ったような顔の碓氷が映る。
「…言い訳、聞いてくれる?」
唇を啄みながら囁く声に頷くと、全身が温もりに包まれ身体の強張りが徐々に解けていく。
「ゴメンね。怖い思いさせたね」
ゆっくりと私を落ち着かせるように撫でられる背中からは、私を気遣う碓氷の気持ちが伝わるようで、私は逞しい胸の中で安堵の息を吐いた。



ソファに寝転ぶ私が両腕を広げて宙に伸ばす。
私を見下ろす碓氷の慈しむ眼差しに、先程とは違う涙が込み上げてくる。
覆いかぶさる碓氷の背中に腕を回して近付いてくる唇に応えると、遠慮がちに口腔に滑り込んだ舌が絡められる。

私に触れる指先はいつもと同じく繊細で、触れられた場所から緩やかな快感がじわじわと広がっていく。
「…碓…氷……」
唇から漏れる声は自然と甘さを持って碓氷の名を呼び、肌を滑る指に四肢が強張って熱い蜜が狭間から零れ落ちる。
指先が濡れた花弁を弄び、時折蜜口に埋められる。
「んっ、あぁ…っ…あ…あ、あん」
唇を噛もうとしても止めどなく沸き上がる嬌声を噛み殺すことができずに、抑えられない喘ぎごと唇を食まれる。

充血した淫らな核は溢れる蜜を塗り付けられ、指の腹で押し潰すようにして転がされる。
「ふぁっ…ん、ん…あ、ぁっああ」
強い刺激に弄ぶ指から逃れようと腰をくねらせても、苛む指は執拗に私を追いかける。
「ああん、あっ…あ…ん、」
長い指の先端が蕩けた蜜壁に擦り付けられビクビクと身体が跳ねる。
「や、あ…んっ、んっ……うすっ、ぃ……も…おね…が、い…」
内襞はキュウキュウと切なさを伝え熱い蜜肉が碓氷を求めて蠢動する。
「ぁあ…ん、っん、碓氷ッお願い…早、く…ぅん」
淫らな疼きに抗うことなく求める私の蜜洞から嬲る指が去り、代わりに猛る熱杭がじわじわと押し進められる。
「あ…−−あ、あっぁあっ、あ、は…、あ、あ」
蜜襞がゆっくりと碓氷の形に開かれて、蹂躙する欲塊に悦びの声を上げる。
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