一転

□忘れ物した
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「いいか!もう無断で休むなよ!!」

「「………はい」」

その会話の間に躍瑠は舌打ちするも、
「まあいい」
と言うとあたしの方に向き直った。


「大変お待たせしてすいません綾羽先輩。
ただいま説教終わりました」




とりあえず、うん



ファミレスの接客?



まあいいわ。


「じゃあ今日の会議はこれでお開きにしましょ」



そう言って立ち上がる。
窓の開いた外から入ってくる風が気持ちいい。



最近冷えてきたなー。

なんて考えてたら視線、



の先を見るとあんぐりと口の開いた躍瑠の姿が。



「え…綾羽先輩…?
…今なんて?」

「いやだから、今日はこれでお開きにしましょ。」

「まだこいつらの説教しかしてませんけど!!」

「「先輩がそう言ってるんだからいいじゃない」」

「貴様等は黙ってろ!!」



チッとさっきの躍瑠のように舌打ちする二人。

頭の中がこんがらがってる躍瑠には運よく聞こえていなかったようだ。



説教しかしてないって…

いつも会議は30分程度しかしない。
誰かさんがめんどくさがって早く切り上げてしまう。

だからいつもの会議にしては長い方。


「あ、というか会長はどうしたんですか?
姿が見えませんが…」


「え?会長?
ああ…





無断でお休みみたいね」


ガラガラガラ



何かが崩れ落ちる音。



部屋には


「会長ォオオオオ!!!!」


躍瑠の可哀相な悲鳴が崩れ落ちると共に埋め尽くされた。
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