一転
□憧れ
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中学校。
「あれ、今日真壁は?」
「いるじゃん、あそこ」
「え!いたのいかよ!」
「まじ!?気付かなかった〜!」
「あいつ影より薄いよな、だっせー」
「馬鹿!聞こえるぞ!」
「いや聞こえてていいじゃん別に」
ああ、聞こえてるよ。
そう僕は・・・
加奈ちゃんがいなくなってから中学に入ってまた、
昔と同じように繰り返してしまった。
やっぱり加奈ちゃんがいないと、僕は・・・
情けない。
何も変わってない。
変わったといえば、この伸びた髪と身長。
目立ちたくないと思ってかけた伊達めがね。
加奈ちゃんと笑ってたあの頃とは全くの別人になっていた。
ほんと、情けない