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□ハゲロウデイズ
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八階を歩いていたとある日の夕方のこと
天気がいい
病気になりそうなほど真っ赤な景色の中
することもないから探索をしていた

「でもまぁ、こいつ邪魔だよな」
道のモヤモヤに僕はふてぶてしく呟いた
ああ、操作をミスって
ついにうっかりと飛び込んでしまったのは赤い色したFOE

バッと通ったFOEが
パーティー引きずって駆け抜ける
死んでく仲間と僕の悲鳴が
混ざり合ってパーティー全滅
嘘みたいなダメージが
「嘘じゃないぞ」って笑ってる
樹海の赤色消して現る
双葉の絵に全て眩んだ

ついにやってきた吹雪いてる真っ白な景色の中
今は何階?
第三階層14階の12時くらいをさす
やけにエンカウントしたの覚えていた

でもさぁ、少し不気味だな
同じ状況でhageる夢見たのを思い出した
「もう今日は帰ろうか」
扉開けたとき目の前で佇んでいたのは青色のFOE

飛んできたFOEが
パーティー貫いて飛んでいく
次のターンに全員逃走
試みるけど空回り
憎たらしいダメージが
「夢じゃないぞ」って笑ってる
眩む画面に浮かぶ双葉が
笑ってるような気がした

何度奴らに挑んでも
双葉が笑って奪い去る
繰り返して何十回
もうレベルは上がっていたろ
こんなよくある話なら
結末はきっと一つだけ
繰り返したhageの日の向こう

バッと背後に飛び込んだ
そして始まる虐殺タイム
殺す仲間と僕の笑いが
DS画面に乱反射して
文句ありげなモンスターに
「ざまぁみろよ」って笑ったら
実によくある樹海の日のこと
そんな何かがここで終わった

FOEを狩るために歩き回ってときに
僕はただ
「またレベルが上がっちゃった」と一人呟いてた
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