狂詩曲−rhapsody−

□03
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「ハイおじさんたち、3千リン」

「「「まいど!」」」



流石3兄弟と言うところか。
まいど、という声も綺麗に揃っていた。






必要なものをほぼ揃え終わり
帰り道、不意にゴーシュが申し訳なさそうに言った。


「本当に良かったんですか?
こんな量を買っていただいてしまって…」

「いーのよ。昇進祝いそのいち!
ちゃんとしたのはまた今度ね」


アリアが笑顔で言う。


「私からも!アリアみたいにあまり役に立つものじゃないけど
…これ、お祝いの気持ちだと思って受け取って」


ショーもBEEの鞄からゴソゴソと可愛らしい箱を取り出した。


「え……あっ…ありがとう
ショー・ショコラ、アリア・リンク」


そこでやっとゴーシュも笑顔になった。


「開けても、良いですか?」

おずおず…寧ろウズウズと言った様子で聞くゴーシュ。

「勿論!気に入ってくれると良いのだけど…」


ショーの言葉と同時にゴーシュは貰った箱をカパッと開けた。



「綺麗…ですね」

箱の中には、人工太陽をモチーフにしたガラスのペンダントが入っていた


「本当、綺麗ね。どこで買ったの?ショー」

「恥ずかしいけど…実は、手作りなんだ。」



えっ!?、と驚く二人。


「ショー凄い!
本物の人工太陽より綺麗だわ!」

「ショーにそんな特技があったなんて…本当に良くできていますね」

「あっ、別に特技とかじゃなくて
ちょっと知り合いに教えてもらったの」


誉めちぎられて焦るショーの声は、
ペンダントに魅入る二人に届いていないようだった。





「ねぇ、」

ショーは急に声のトーンを下げて言った。

ペンダントに夢中だったゴーシュとアリアも、
ショーのいつもと違う哀愁を帯びた声色に気がついたようだった。




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