彼等の中心は彼女
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“3-Cに転校生がきた”
そんな情報が流れたのはお昼前だった。
私は予想通り、と口角をあげた。
そうだ。
昼食をとってから、転校生を見に行こうかな。
可愛い、明るいだとか
うざい、ミーハーだとか
色々な噂が流れているようだし。
「涼香!お昼食べようよ」
「ああ、良いよ。」
雪が弁当箱を持って寄ってきた。
私も自分の弁当をもって、今日はどこで食べようか?と雪に問う。
結局、屋上へ行くことになった。
「あー気持ち良いね」
屋上につくと、雪が両手を広げていった。
「そうだね。」
私も同意する。
屋上には数人の生徒がランチを楽しんでいるようだった。
それほど混んではいないようだ。
私達は空いているスペースを見つけて座り込んだ。
「いっただっきまーす」
「頂きます」
丁寧に手を合わせてから食べる。
今日の弁当はハンバーグか……悪くないな。
私は蓋を開けて思った。
そこで私は雪に言っておかなければならない事が
あるのを思い出した。
「ああ、そうだ。##NAME3
##」
「んー?」
「お昼を食べ終わったら行きたい所があるんだ」
「じゃあ、私も付き合うよ!」
雪の言葉に私はにっこりと微笑んだ。
勿論、良いよ という意味で。
「んで?行きたいとこって―――」
「妃じゃねえか。何してんだ?」
雪の問いを
氷帝テニス部レギュラー、宍戸亮が遮った。
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