四天宝寺

□やっと言えた
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「また漫才やってんスか先輩たち」

「漫才ちゃうわ!スキンシップじゃ!」

「財前ちゃんおはよう。今日もカッコエエやないのぉ。ロックオンww」

「浮気か!死なすど!」


「十分漫才やん」と呟くと後ろから謙也さんが来た。そういえば一緒に行く約束してたっけ


「何先に行っとんねん財前!」

「だって謙也さん遅いんですもん。スピードスターが聞いて呆れるわ」

「何やとコラァ!!」


「練習始めんで。集合集合〜!」

「あ、オサムちゃんや」

「練習に参加するなんて珍しい」

「ええことあったんちゃう?」


ゾロゾロと集合していく中、ふと振り返ってみるとユウジ先輩が立ち止っているのが見えた


「何やってんっスかユウジ先輩。金色先輩が部長のとこ行ってもうてますよ?」

「えっ、あぁ…何もないで。小春ぅぅ!」

「何やアレ」


「もうすぐセミファイナルやな!みんな頑張りや!?」

「「「「「おおぉぉ!!」」」」」

「じゃあ今日の試合のメンバー言うで!」


俺は謙也さんとダブルス。しかも相手はユウジ先輩と金色先輩のバカップルコンビ。正直言ってやりたない


「やって謙也さん。足引っ張らんといてくださいね」

「うっさいわアホ!お前が足引っ張んなよ!?」


「財前!謙也!笑かしたるから覚悟しぃや!」

「行くでユウ君!!」

「カモン小春〜!」


「なぁオサムちゃん。ワイの相手は?」

「ん?千歳おらへんなぁ…白石は小石川と試合やし」

「オサムちゃん…もしかして……」

「金ちゃんは休憩やな」

「嫌やぁぁぁ!!」


「金ちゃん!我が儘言ってたら毒手ビーム撃つで!!」

「白石、必殺技持っとったん!?」

「せや!ええんか金ちゃん!」

「どっちも嫌!!」


「お前らさっきから全然おもろないねん!」

「謙也さんがもっとおもろいことしてくれますよ」

「せぇへんわドアホ!!」


こんなに騒いでてもウチの監督は怒ったりしない。もはや笑ってる。呑気な監督やわホンマ


今日は時間が経つのが早く感じた。さっき始めたばっかりな感じやけど全員汗かいてるし、もう終わりなんやって思った


「何か今日のユウジ先輩変じゃないですか?」

「そうか?って言うかお前が他人に興味持つなんて珍しいな」

「変な言い方せんといてくださいよノロノロスター」

「誰がノロノロスターじゃ!!」


謙也さんの攻撃を軽く避けて、これ見ようが死にガッツポーズをすると後ろから「はぁああ!?」て聞こえた


「みんなお疲れさん。オサムちゃんは帰ったけどエエ試合しとったって言ったわ」

「いつ帰りよってんι」

「ほな解散や。もうすぐ大事な試合があんねんからケガせんようにな」


解散をして部室に戻って制服に着替えている時に金色先輩が俺のケツ触ってきてめっちゃビックリした


ホンマにユウジ先輩おかしいと思う。練習始まる前からずっと


「ユウ君、今日用事あるから先帰るわ。ごめんねー」

「おー、気ぃつけてな」

「ユウジ先輩。ちょっといいっスか?」

「ん、ええで?どないしたん?」


「まぁちょっと来てください」

「えっ、ちょっ、財前!?俺まだ着替えてへん!」

「走りながらボタン閉めれるでしょ」

「腕掴まれてんねんから無理や!」


「…珍しい組み合わせやな」

「せやな。謙也一緒に帰ろか」

「おん」
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