☆手が届いたら

□ACT.8
2ページ/22ページ

寝起きの勝希は頭をガシガシ掻きながら、ソファーに腰を下ろしタバコに火を付け息を吸い込んだ後…。


「何ゆうてんの?俺のこともー忘れたん?」


「「「……?!!」」」


三人は互いに顔を見合わせて、餌を待つ金魚の様に口をパクパクさせた。
それを見かねた剛は呆れて、


「それ、勝希…」


「「「えーーー?!!」」」


「お前ら、朝っぱらからうっさいねん」


勝希は事の重大性に気付かず盛大に欠伸をした。


「……」


剛は無言で勝希の頭を指さし、ヅラと眼鏡、さらにはコンタクトまでもが無いことを目で合図した。


「んなーーーー!!!!!?????」


そして次に騒ぎだしたのは勝希だった。





.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ