☆手が届いたら

□ACT.1
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「お前ら…口々に喋んのも大概にせーよ?ここ何処や思っとんねん。
俺の高校やで?お前らなんかとっくの昔に巻いとんねん」


…嘘です。
もう疲れて限界です。
まぁ、逃げるのにも訳があるんやけど!
聞いてくれる?!
どうも次問題起こしたら退学させられるねん!
よっぽどお痛したみたいなの…僕☆
半年も経ってないのに退学も虚しいやん?
だから逃げてんやけど…
さすがに疲れるわ。

俺の威圧で身を引いていた鬼さん達が正気を取り戻し、


「もういい!お前らこいつ倒せ!
倒した奴は、その分今の地位も上げたらぁ!」


でかい男のかけ声一つで一斉に殴り掛かって来る男ども。
ヒョイヒョイと無駄のない動きで蹴りやらパンチを軽々と避けていく少年。
足下になんの注意もしていなかったため、足を引っ掛けられ…


「のぁぁぁぁあ――」


盛大に倒れた。

その後、すぐ後ろから羽交い締めにされ、こちらの形勢が不利になってしまう。


くっそーこれはやばいな。
てか足引っかけた奴、殺す、歯抜く、陰菌にしてやる!


恐ろしいことを考えながら目当ての男を探しだす。



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