ゾロビン
□洗濯日和
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よォーし、ちゃちゃと終わらせちゃいましょう。」とナミが声をかける。
「おーっ!!」と手を上げるルフィー。
『あんたが一番、問題なのよ!!』
と思ったが、言っても無駄なので言わなかった。
じゃぶじゃぶと、水の音がしてあたりに石鹸のいい香りがただよう。
さらさらと流れる透明な水に、色とりどりの布がまばゆく光っている。
「平和ね〜。」と、つくづく思われる。
あんな、バスターコールの戦火の後の久々のゆったりとした時間だった。
もちろん、そんな時間なんて続くはずもない。
水しぶきが顔に飛び「ひゃっ、ひゃっ。」と喜ぶ船長。
まったく、こういうときは本当に子どもなんだから、、、。
それが楽しくなり、わざと水しぶきを上げて隣で洗っているウソップにかけてまた大笑いをする。
「ルフィー、てめえ冷てえじゃねえか!!」
負けずに水しぶきをあげ、ルフィーにかけるウソップ。
その水かけが、他のクルーにも被害が及ぶ。
「ちっ、1枚持たなかったわ。」
こうなると歯止めがきかなくなると解っているので、ナミは舌打ちした。
「ちょっとあんた達、真面目にやらないんならあっち行きなさいよ!!邪魔しないでよね!」
と怒鳴った。
「おー、わかった。」と一つ返事で用水路から離れ、廃虚の町に消えていく船長と長鼻。
最初からそれが狙いだったのか?
「あいつら後でこき使ってやる!!」
と二人の背中を睨んだ。
「ふふっ。」
そのやり取りに、ロビンは微笑んだ。
さっきまでルフィーとウソップが洗っていたシーツを花の手で持ち、洗濯の続きを始めた。
「ロビンもあいつらを、こき使っちゃっていいわよ。」
とナミは激しくジャブジャブしながら、ロビンを見る。