ゾロビン

□鬼たいじ
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『鬼たいじ』




その日、ゾロはとても機嫌が悪かった。
身体から発せられるオーラが、戦闘中の「○○切り!!」の雰囲気なのだ。

ウソップもチョッパーも怖がって、近づこうとしない。
その姿を見るだけで
「「こ、怖えーーーよ!!」」
と震えだす始末だ。

見かねたナミが
「ちょっと、何怒ってるの?それとも、何か気に入らないの?」
と話しかけた。
「勇者だ!!!」
とウソップもチョッパーもそれを見て思った。

それに対してゾロは、
「はァ〜!?怒ってねえし、気に入らねぇ事もねえよ。」
と眉間に縦じまいっぱい入れて、返事を返した。

ナミに対してのゾロの態度も、
「「・・・勇者だ・・・。」」
と二人は思った。

ナミがガツガツと足音立てて歩き、ウソップたちの下へ来る。
そして
「あいつ、ムカつく!!!」
と怒鳴りだした。
「・・・2匹目の鬼が出た。」
小さい声でウソップが言ったのを聞き逃さず、ナミは鬱憤を晴らすようにウソップを張り倒す。

「うん、あれだわね。あの日だわ。だからほっときましょう。」
その後なにやらブツブツと一人納得して、部屋を出て行った。
「どの日だよ・・・。」

後姿にチョッパーが話しかけても、返事は無か
った。



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