アルエド パラレル部屋

□ラプンツェル 2
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「・・・アル。」
「・・・何?」
「他の奴とも、・・・こういう事すんのか?」
「しないよ。・・・こんな事するの、ラプンツェルが初めてだよ。」
「・・・そっか。なあ、この気持ちってさ『愛』って言うのかな・・・。」
「そうだと嬉しい・・・。」



その後二人は身体を清めて、服を着て別れを惜しみました。

「なあ、今度はいつ来る?」
「わからない。今日、こっそり抜け出してきたから見つかってたらしばらくは自室謹慎かも。」
「え、怒られるのか?」
「大丈夫、すぐに来られるように頑張るから。」
「また、次来たらさぁ、・・・あの・・・さぁ。」

もじもじと赤くなりながら、ラプンツェルはアルフォンスの服のそでを小さく抓みます。
その様子が可愛らしくて、思わず抱きしめました。
耳元で囁くように、アルフォンスは告げます。

「また、一緒にしようね。それまでは、ボクを思い出して一人でシテくれる?」
「・・・バカ。」

笑い合って、またキスを交わしてアルフォンスは夜が明ける薄明るい森へ消えてゆきました。
見えなくなっても、ラプンツェルはその方向から目を離せません。


夜明け前の森の空気は少し寒くて、肌がピリピリします。
でもこれが初めて一緒に夜を明かした記念の日だと、アルフォンスの胸は温かく幸福な気持ちでいっぱいでした。



2012/08/12
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