hunter短編集
□白い狂気
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その日の夜は、冷たい風が流れていた。
雲がやたら速く移動するから、面白くて俺はアジトの窓からしばらく見てたんだ。
それで…なんだか知らないけど急にクロロの姿を見たくなった。
俺は当時10歳で、なんか急にクロロを見たくなるのもアリなんだろうな、俺まだ幼いし…とか冷静に考えてたりしてた。
で、廃材だらけの廊下を歩いて行って、クロロの部屋のドアをノックしても何の音もしないから俺は不安になったんだ。
クロロが消えたのかもしれない。
そんな事はあり得ない…って頭では分かってるんだけど、その考えだけが俺の頭の中を支配した。