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□単純明快、それは恋
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元々、仲がよかったんだ。

気が合うってゆーか、相性が合うってゆーか。

俺が馬鹿やっても笑って見ててくれるし、ちなつが馬鹿やってるときは俺が見て笑ってる。それで2人で先生に怒られる。




「あの顔見た!?爆笑もんだね!!」

「うんにゃ!次はどうやって嵌めようかにゃー」




休み時間はイタズラ会議。次はどんなイタズラをするか相手は誰にするかを決める大事な話し合い。案外、真剣にやると楽しい。




「やっぱ無難に黒板消しにする?」

「いいね〜!それに決定!」




男女仲は、青学はあまりよくない。俺たちみたいなのは例外なんだにゃ。

周りの奴らはチラチラとこちらを見てくる。うぅ、嫌な視線。




「こら、英二」

「おー!大石じゃんっ!」




大石は困ったような顔を見せて俺に近づいてきた。

あり?俺なんかしたっけ…?




「竜崎先生が頭下げてるんだ。イタズラもほどほどにな」

「はーい…」




ちぇっ、またお説教かよ。最近大石、俺に怒ってばっかじゃん!




「大石くん久々〜」

「やぁ、ちなつちゃん。相変わらずやってるらしいじゃないか」

「まぁね〜」




……あれ?

この2人こんなに仲良かった?

いやいや、クラスは一度も同じになってないはずだし…どゆこと?




「今日も英二がお世話になっちゃって…」

「いや!楽しいから全然おっけー」




にへら、と大石に向けたちなつの笑みはめちゃくちゃ可愛かった。

そして大石も、優しい笑顔を返した。


ズキ、


何だこれ、胸が痛い。なんかすんっごい、気に入らないんだけど。

モヤモヤしたりイライラしたり……何?




「あ、友達呼んでるからちょっと行ってくる」

「うん」




ヒラヒラと手を振って見送る大石はやはり笑顔が耐えない。それもやっぱり気に入らない。

不意に、こちらを見た大石はギョッとした。よほど目付きが悪かったらしい。




「どうした?」

「うーん、もやもやする」




それを聞いたら、顎に手を当て目線をちなつに向けたあと、にこりと俺に笑いかけた。

ちなつに向けたみたいな、優しい顔。




「英二、簡単なことじゃないか」














単純明快、答えは恋
(いつからだっけ、胸が痛いの)



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