愛犬万歳2
□AIKENBANZAI2
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今日登場するのは、仲良しわんちゃん、ジェイソン君とフレディ君です…
って、これ名前間違ってませんか?(スタッフに確認)
失礼いたしました。ジェイソン君とフレディ君です。大丈夫、かわいいわんちゃんですよ。
インタビュアー(以下イ): こんにちは。いきなりですみませんが、お二人のお名前はご主人様につけてもらったんですか?
ジェイソン(以下ジ): 僕たちもともと、この名前だっただけですよ。
フレディ(以下フ): それぞれはごくありふれた名前でしょう。確かに、二人揃うとちょっと、アレですけど。
イ: ところで、ご主人様は…?
フ: 取材の人が来るって言ったら、隠れちゃった。恥ずかしがり屋なんです。
イ: それでは、お二人のチャームポイントを紹介してもらいましょう。
フ: まず最初は、これかな。(胸のワンポイントにそっと手を置く)
イ: お二人とも、同じところに同じマークですね。何か意味があるのですか?
フ: ご主人様のマーク。
ジ: ご主人様の家の紋章なんです。俺たちがご主人様のものだってことが、一目でわかるでしょう。
フ: 場所も大切です。ちょうど、心臓の上に有るんですよ。
イ: もしかして、身も心もご主人様のものだっていう事ですか?
フ: その通りです。昔は家畜にこうやって印をつけていたでしょう。でも、俺たちはただの家畜じゃない。心の有り方が重要だってご主人様がおっしゃったんです。
ジ:本当は僕、タトゥいれるの嫌だったんです。ママがタトゥ嫌いだったし、社会に出てもタトゥなんか邪魔になるだけだと思って。
フ: そしたらご主人様が、「社会に出た時の心配なんかしなくていい。ずっと俺のそばにいろ」って。
イ: それは頼もしい言葉ですね。
ジ: それでもまだなかなか決心がつかなくて。
フ: だから、結局俺の方が半年くらい早く入れたんだよね。
イ: 何がジェイソン君を決心させたのかな?
ジ: …(もじもじ)
フ: ほら、恥ずかしがってないで言いなよ。
ジ: 「タトゥを入れた事でママが愛してくれなくなっても、その分俺がお前を愛する。」って。
フ: それから「俺はお前の家族だ」とか、「マリッジリングの代わりに」とか。いろいろ言われたよね。
ジ: うん、聞いてるこっちが恥ずかしくなっちゃうような歯の浮く言葉をいっぱい。
イ: まるでプロポーズですね。
ジ: そう。あんなに熱心にプロポーズされたら嬉しくなるよ。
イ: では、タトゥを入れた事に後悔はない?
フ: いいえ、まったく。
ジ: まだ時々、本当によかったのかな? ってふと思う時があるけど、ご主人様やフレディの顔を見たら忘れちゃいますね。
イ: お二人はそれぞれもう一つタトゥを入れているとか。
フ: 大きさとしては、こちらの方が大きいんだけどね。(顔を見合わせにっこり)
ジ: 前からは見えませんからね。(同じくにっこり)
イ: どこなのでしょう。ヴィラでは、内股や股間付近などセクシーな場所に入れるタトゥが人気ですが。
フ: 残念ながら、そういう場所じゃないよ。(くるりと後ろを向く)
ジ: むしろ、セクシーとは遠い場所ですね。(同じく後ろを向く)
イ: 背中から肩へかけて、天使の羽が…片方ずつ?
ジ: はい。僕が左の羽、フレディが右の羽。二人で一対です。
イ: なぜ二人で一対?
ジ: 「もし自分がいなくなっても、二人で助け合って生きていけるように」という思いからだそうです。
フ: 「ずっと俺のそばにいろ」って言いながら「もしいなくなっても」なんて、おかしいと思わない?
ジ: 仕方ないよ。万が一ってこともあるし。それに僕、フレディがいなかったらご主人様のいない間ヴィラでおとなしくしてる自信が無い。
フ: んー、俺はどうかな。考えた事無いや。