愛犬万歳2
□AIKENBANZAI2
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水無月 夏が近づくある日。とあるドムスで…
「何時からです、インタビューは?」
さりげなく(?)着付けを口実に主人の体をペタペタ触りながらモンドは問うた。
「待ち合わせまであと1時間」
ご主人様インタビューの約束の時は刻々と近づいていた。
「着付け、本当にうまくなったよねえ」
「よく言いますよ、30分も持たずに脱げ掛け
るくせに」
「うーん、そればっかりはねえ」
理屈じゃないんだよ、とよくわからない言い訳をする海藍。
「よくよく、見苦しくない程度にしてくださいね…だいたい…」
くどくどと小言をいうモンドに若干げんなりする海藍は、強引に話を変えた。
「あ、そう言えば君も今日はがんばってね」
「理屈じゃないって何のCM…って、え?今日何です??」
「頑張ってって言ったの」
唐突な海藍の言葉に、モンドはポカンとした表情を浮かべた。
「ウキウキするよね、今回は、君もインタビュアーだもん」
「ご、ご主人様何を…」
「財産だよね、君の人脈の広さは。皆、2つ返事で引き受けてくれたし。泣かせちゃだめだよ?」
「一体、貴方何を企んで…」
「まあ、何とかなるって。あれ? 犬用インタビュアー任せるって言ってなかった
?」
「し、知りませんよ!そんなこと!!」
「頼んだよ、新米インタビュアー?」
♪さあ、インタビューの始まりである♪