TSUBASA Title
□目の前のゴール
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目の前のゴール
「おい、魔術師、殺してやるからそこに正座しろ」
「はいー？」
「いいから座れ」
「黒りーん、その刀、なにかなー？」
「約束どおり殺してやると言ってるんだ俺は律儀だろう感謝しろ」
「それはいいけどなんで今ー？どうしたのー？」
「聞きたいか」
「ぜひー」
「今朝草履の鼻緒が切れた」
「へー」
「それだけじゃねえ。黒猫が目の前を横切った。知世姫と天照にやたらに褒められた。愛用の皿が割れた」
「それがどうしたのー？」
「全部死亡フラグだ」
「ああ、そうなんだー」
「お前残していくとめんどくせえことになりそうだから死ぬ前に殺してやる」
「信心深いっていいことだよねぇ」
「遺言はあるか」
「オレ、黒りんが正気に戻ったら結婚するんだー」
「とどめかよ！」
「告白だよ」
そうして二人はめでたくゴールインしたのでした。
end