短編/捧げ物
□デレ×ツン
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「多串くーん」
「…………その呼び方やめろ」
「じゃあ、土方くーん」
「…………………………
…………何だ?」
妙に甘えたような声を出す銀時を見据えながら、土方は訊いた。
「何で今日は一段と不機嫌なんだ?」
万事屋のソファに向かい合って座る2人。
現在は、神楽も新八も遊びに出ている。
訊きながら、銀時が土方の顔を覗き込もうとすると、銀時の視界が真っ暗になった。
「不機嫌なんかじゃ……ねーよ///」
視界が真っ暗なのは、どうやら土方が銀時の顔を手で覆っているかららしい。
声だけで、土方が顔を赤く染めていることが分かる。
「最近あんまり会いに行ってなかったから怒ってんの?」
「っ…///だから、ちげえって!///」
銀時が喋ると、手に息がかかり、土方は体を震わせた。
いちいち反応が可愛いなぁ……
銀時はにやりと笑って、土方の両手を自分の片手で掴んで拘束した。
「ちょっ!!?///」
「やっぱり、真っ赤になってた」
そう言うと、銀時はにこっと笑う。
「バっ…!!////これは光の反射だ!!///」
銀時はずいっと、土方に近づく。
顔を背けようとした土方だが、銀時がそれを許さなかった。
「泣きそうな顔してる……煽ってるようにしか見えねえんだけど」
「ちがっ……//////」
耳元で囁かれ、土方の体がビクッと揺れる。
「やめろっ……んっ!!///」
銀時は土方の唇に自分のそれをあてがった。
最初は触れるような口付けだったが、土方が僅かに口を開くと、土方の口内に銀時の舌が侵入する。
「んぅ……んっ、ふぁ………///」
躊躇いながらも、銀時に応えるように、土方も銀時の舌に自分の舌を絡ませる。
「んぁ……ぅんっ…ふ……///」
長い口付けの後、唇と唇の間には、透明な糸がかかる。
「ぎんと…き……///」
「っ///……あぁ…お前、可愛すぎ///」
照れたように言うと、銀時は土方を抱きしめた。
「??///」
土方は、銀時の言葉の意味が分からず、頭に?を浮かべていた。