-短編-

□お兄ちゃん
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「あー……ヒマ」

 私が部屋でだらけていると

「なら俺が遊んでやろーか?」

 と、声をかけてきた兄貴。
 たまにはいいかな、と思い「いーよ」と返事した。

「じゃー何する?おままごとか?人形遊びか?」

「……私、おままごととかいう歳じゃ無いんだけど……?」

「……」

 まだ兄貴の中に姫若子がいたとわ。

「もーいいよ。就さんとこ行って来るー」

「なっ何しに!?」

「数学教えてもらう」

「なら俺が教え「サボってるから分かんないでしょ?」……」

「じゃーね。夕飯までには戻って来るから」

「ちょっまっ……て」

 もう部屋にはいなかった。
 最近毛利を家に呼び、なまえは毛利に一目惚れしてしまった。

「ぜってー毛利になまえは渡さねーッ!」

 毛利も結構みょうじを気に入っているようだ。
 会いに行く回数も増してきている。

「どーしたら良いんだよッ!!」

 叫んでみても答えは帰ってこない。……当たり前だが。



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