−I and you and previous existence−

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「ハッ! 此処は何処だ!?」

 急に騒ぎ出し辺りを見回す元就。
 ちなみに此処は放課後の教室である。

「どうしたの? 元就……」

「今まで我はいったい何を……!?」

 何って……
 ずっと私に永遠と愛について一方的に語り 続けていたんでしょうが……

「我は……急に大友に手を引かれなにやら皆に囲まれ呪文の様な言葉を浴びせられて……
そこから記憶が無い」

「それ洗脳されとるッ!!」

 私は ハァ……と溜息を付き

「こっちはねぇ! あんたに愛愛愛愛と永遠に愛とは何か語られ続けてたのよ!?
休み時間、昼食中、そしてこの放課後!
ずーーーーっと語られ続けてたの!
おかげで授業にもちゃんと集中できなかった!
というかね!? 愛とは何かなんて私が知るわけないでしょ!?
頭痛くなってきたわ!!」

 怒りにまかせて言いたい事を言ってやった。

 すると元就は急に黙って俯き、びくとも動かなくなってしまった。
 言いすぎちゃった……かな?

「も……元就? おーい、息してますかー……?」

「なまえ……すまなかった……」

 そう言うと両手を顔に当てて泣き始めてしまった

「ちょっちょっと! 泣かないでよー! ごめんって! 私が悪かったよー!」

「我が悪いのだッ! ぅ……我はッ!なまえに……なまえに嫌われて……当然なのだあああああ!!」

 そう叫んで元就は何処かへ行ってしまった……

 元就が向かったのは兄貴の所。
なまえに嫌われた。我はもう生きていけない
 と急に言いだすので兄貴もビックリした。


「元就何処行っちゃったんだろー」

 あ、メールだ。と携帯を開くと元親からだった。
『毛利が俺の所に来てる。おめーに嫌われたと泣きまくってるんだけど、いったい何があったんだ?』

 急いで元親の所へ向かった。

「元就ッ!」

「……なまえ」

「私が言い過ぎたよ、ごめん…… だから、ね? 帰ろう?」

「……ならば、ん」

 元就は目を瞑り私に顔を出した。
 へ?と私が言うと元就は

「なにをグズグズしておる。さっさと接吻をせよ」

 と言いだした。
 元親も顔を真っ赤にして逃げた。

「できぬのか?」

 と涙目で私を見上げる元就にキュンとした

「……ん」

 軽く唇に当たるくらいのキスをすると、元就は満足そうに

「仕方あるまい、帰ってやる」

 といつもの上から目線の物言いでいつもの調子だ。

 ……これも我が策よ とか言うんじゃないでしょーね……?


(だって可愛かったんだものッ!)


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