−不器用愛−
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「ね、アラシヤマさん……」
「何どすか?」
「鎖……外してくれない?」
「……それは無理どすなぁ……」
「アラシヤマさんの事ね……好きになっちゃったんだ」
私がそう告げると驚いて固まってしまったアラシヤマさん。
「クスッ ね、外して?」
「……」 何も言わすにカギを出し
鎖を外してくれたアラシヤマさん。
吸い寄せられる様に、長いキスをする。
最初はあんなにも憎かった。
自分から自由を奪った彼が嫌いだった。
だけど今はこんなにも愛おしい。
「愛してる」
「愛しとりますえ」