-短編-

□ありがとう さようなら
1ページ/1ページ


外を見ていた。
そしたら見つけてしまったんだ。

なまえを……

かつて彼女は
妖狐であった俺と付き合っていた。
そして俺が殺した……

なまえはきっと生まれ変わりだろう。

俺は今だに殺した事を後悔している。
まだ……好きなんだ……なまえの事が……




放課後、彼女に話しかけた。
「俺の事、覚えてる?」
勿論、君はなんの事だかさっぱりといった感じだったけどね……

良いんだ。
それで。

俺は君を手に入れるとまた
君を傷つけてしまう。


ただ、妖狐であった頃。
どんな宝石よりも、君が一番欲しかった。
君が笑いかけてくれただけで
酷く落ち着いた。

君は…… 俺にとって必要不可欠な存在だったよ……

ありがとう、 そしてさようなら



[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ