嘘と真実

□嘘と真実 〜 彼女の怒り 〜 
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「シカマル」

「はい!」

名前を呼ばれたことに胸が一層高まる。
悟られないように平常心を


「お前は頭がいいな。
解読部のほうへ行くか?」

「解読部ですか・・・」


シカマルは迷った
解読部はきっと自分が見たことも無い巻物や書類が山ほどあると聞いたことがあった
しかし憧れの蒼月に修行を見てもらいたい
その思いが勝ったのか修行のほうをとると伝えようとした途端

「んじゃぁ 解読部でいいか」

返事が遅かったためどちらでもいいと受け取られたのか

「いや! あの!」

「じゃぁ 他は俺と修行ってことで」

違うと言おうとしても彼はもぅ視線を別のほうへと移していた
違いますと上げた手は虚しく下ろす
それを見ていた陽月は蒼月へと声を掛けた

「蒼月」

「ん?」

呼ばれたことに振り返る
もちろん落胆しているシカマルも
そして陽月はシカマルを指差した

「この子を解読部へ招き入れるのはいいけど
私は医療のサクラちゃんを見なきゃいけないの
だからしばらくこの子も蒼月がまとめて見てあげて」

「!!」

「あ〜 それもそうだな 悪いが奈良。お前は俺と修行な」

「はい!」

滅相も御座いませんと言わんばかりで頷くシカマル
この機会をもう一度与えてくれた陽月を見るとシカマルは目が合いニッコリと微笑まれたのだった
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