STORYU

□もしも…
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This Clap's story,
if Akira is a chef in the restaurant…





ここは都内のとあるイタリアンレストラン
小さいけど毎日大勢のお客さんで賑わう

私はここのシェフの味と…その他諸々…に惚れてアルバイトをしている

そのシェフというのが榊晃さん

日本人離れした整った容姿と彼の織り成す巧みな話術に女性客はメロメロ〜

もちろん!料理の腕前も確かなものだから男性客にも人気があるんだけどね

そして、今日も忙しい一日を終え、閉店の準備に取り掛かる

誰もいなくなった店内を見渡すとあんなに賑わっていたことが嘘のように静まり返っている

気が付けば、いつの間にか他のスタッフも既にいなくなっていた


キッチンへ行くと物音がして、こっそり覗くと晃さんが仕込みをしているところ


「晃さん?まだかかりそうですか?」

「うん、もう終わるよ
あ、ねぇ、お腹空いてない?」

「え?!はい、空いてます!空きすぎて気持ち悪いくらい!」

「ハハ、ちょっと待っててね」


腕まくりをすると手際よくフライパンを振る

私は彼のその姿が一番好きだ

そして…そのすらっと伸びる腕には男性特有の筋が走る…

そこがまた普段物腰柔らかな彼とのギャップ、男!っていう雰囲気がプンプンして…好きなのです


「はい、お待たせ、口に合うといいけど」


私が大好きなトマトベースのパスタだ


「美味しそ〜!いただきます!」

キッチンの片隅にイスを並べ、私が食べているのを頬杖をついて晃さんは見ている

ホールではなく、美味しい料理たちが彼の腕から生み出されるこの空間でこうして頂けるということが本当に特別で幸せ!


「ほんと…君って美味しそうに食べるよね、作り甲斐があるよ♪」


にっこりと微笑むその顔に思わず見とれて、フォークが止まってしまった


「ハハ、手止まってる
あ、食べてるときにこんなに見られたら止まっちゃうかな?」

「た、確かに恥ずかしいですけど…イヤとかそういうの…ないですから///」


ものすごく緊張したけどなんとか否定できて安心した


「そんな風に言われたら期待しちゃうよ?俺」

「うん…構いません…

あっ?!い、いえ!その!
晃さんの料理はほんと見た目も味も美味しくて!
し、思考回路までも…あの…びっくりしちゃうというか…」

「どうもありがと」

「い、いえ…///」


自分でも何を言ってるのかさっぱり訳がわからなくて、恥ずかしさのあまり俯いた


「君も同じ」

「え?」

「俺の料理なんて及ばないくらい」


その答えの意味を聞かずともわかろうと必死に考える


お、美味しそうってこと…?
あ"っ!太ったから?!
もぉ〜意味がわからない!


「味はこれからゆっくり…ね?」


益々意味がわからなくなって困っていると、不意をつかれてキスをされた


「っ?!///」

「さすがに此処ではこれが限界かな〜」


余裕に見えたその顔が少し赤いように感じた



あ…意味…わかったかも…///





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