BOOK1

□僕のキャプテン
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ねぇ、キャプテン。
楽しい事しよう?
放課後の教室は、僕とキャプテンと邪魔者の鬼道君だけ。
「あはは、よくわかんねぇや!」

「何度説明すれば理解するんだ馬鹿。」


鬼道君と勉強するより楽しい事。
教えてあげる。
大丈夫、キャプテンは僕の事好き何だから。


「ねぇ、キャプテン。」

「ん?何だよ吹雪、だから今は無…っん???!!!!」
キャプテンの柔らかい唇に僕の唇を重ねて、舌をいれる。

「んっ、ふぁっ!…やめろって!!」
その時ドンッとキャプテンに押されて唇を離す。
「どうしてキャプテン?好き合ってるんだからいいでしょ、キスくらい。」

その言葉に鬼道君はゴーグルごしに赤い目を大きく見開いた。
「きど、う…が、見てるのにぃっ」
キャプテンが泣いてる。
何で?
鬼道君に見られるのが嫌なの?
それは鬼道君が好きだから?

「キャプテンは僕の事好き何だから、いいでしょ?」

「もう吹雪なんかっ…大っ嫌いだっっ!」

ぱちんっ。
キャプテンの頬に、僕の平手打ち。
「あはは嘘つきだね、キャプテン。…ううん、守。」
僕の事好きでしょ?
好きって言ったでしょ?
大好きって言ったよね?

「違うっ!俺は、吹雪の事。友達として好きって…大好きって言ったんだ!」


え?
「嘘つきだなぁ、守。」

「だから嘘じゃないって!俺が好きなのは、鬼道だよ!」

鬼道君が微かに反応する。
守は何か勘違いしてる。
守は僕の物何だよ。

ドガッ!
「…ぐぁっ!?」
鬼道君の腹に、僕の拳がはいる。
いきなりの強いそれに、鬼道君は倒れた。
「鬼道!大丈夫か!」

守がそれに反応する。
凄く心配そうに甘いブラウンの瞳が揺らぐ。
「守は僕の事好きでしょ?」

げほっ、げほっと鬼道君は苦しそうにしてる。
「何すんだよ吹雪…!もう…っやめ、ろよっ…」

大丈夫、鬼道君の事、忘れさせてあげるから。
僕の事、好きでしょ?
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